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中華思想とは?周辺アジア諸国に与えた影響は?【番外編:天命思想と易姓革命】

更新日:7月6日



超大国アメリカの圧倒的な経済力・軍事力によって世界の平和が保たれてきたとされる「パックス・アメリカーナ」の時代。



しかしながら、ロシア, ドイツ, 日本, アジアNIESなどなど世界のあらゆる大陸で様々な国が台頭している現代において、もはやアメリカ一強の時代は、とっくに終わりを迎えてしまったように思えます。



さて、そのように台頭してきた国々の中で、今後の世界平和を大きく左右していくであろうと超大国として、特筆すべきはやはり中国でしょう。



その広大な国土と豊富な資源, 圧倒的な経済力, さらに世界一の人口を以てすれば、その国名の由来通り、再び ‘‘世界の中心の国‘‘ となってしまう日は、そう遠くもないように思える気もします。



そう、「再び」 です。



古代において、中国こそが世界NO.1であるという意識は、確かに存在していました。



世界といっても地球全体ではなく、自分たちの見識の及ぶもう少し狭い範囲――具体的には ‘‘アジア世界‘‘ においてですが、



それでも世界一の広さを持つ巨大なアジア大陸において、中国は自らを、自他ともに認める世界の「中心」国であると、信じて疑わなかったのです。



この意識は一体どこから生まれてきたものなのでしょうか。





・・・前置きが長くなりました。



ということで、今回のテーマは「中華思想」です!



教科書等で紹介されることは少ない発展的な思想ですが、古代中国および、古代の日本の政治・文化を語る上で、これなくしては語れないというほどの重要なテーマでございます。



さらに、この中華思想とともに、古代中国を語る上で大切になってくる2つの思想「天命思想」と「易姓革命」と、中華思想が中国の周辺諸国および日本に与えた影響についても紹介していきたいと思います!



目次ー

1.中華思想とは?概要を簡単に解説

2 古代中国を語る上で必須!「天命思想」と「易姓革命」

3.中華思想が他国に与えた影響は?日本との関係は?

4.日本も中華思想を導入!‘‘東夷の小帝国‘‘





1.中華思想とは?概要を簡単に解説!


中華思想とは、中国において集住する多数の民族の中でも最も多くの人口をもつ漢民族が古くから持っていた自民族中心主義の思想です。



自国である中国の持つ政治や文化,思想こそが神聖かつ世界の中心であり、他の国々に優越しているという意識であり、簡単に言ってしまえば「中国こそが世界の中心だ!」と自負する考え方にほかなりません。



周王朝の時代に始まったこの価値観は、漢王朝の頃には確立され、その後近代頃まで存在していたといいます。



そもそも、「中華」という国の名称自体が、中国人が自分の国を美称した呼び方です。



「華」という漢字には「文明・文化の進んでいる」という意味もあるそうですが、「我々こそが中心の華だ!」というこの呼び方自体にも、漢民族こそが世界の中心であるという意識の現れを読み取ることができます。



そして、自民族を中心とするこの思想は、中国国内のみならず、中国の周辺の国々、具体的にはアジア諸国に大きな影響を与えていくことになります。




⇓⇓⇓中華思想についての授業ノート(PDF)はこちらから!

推古朝における政治改革&遣隋使の派遣



2.古代中国を語る上で必須!「天命思想」と「易姓革命」


古代中国の政治や文化を語る上で無くてはならない思想が、「中華思想」の他にもう2つあります。



天命思想」と「易姓革命」です。



高校倫理ではセンターレベルの知識として出題される知識です。基本ではありますが非常に大事な単語ですね。






まず「天命思想」から解説します。



古代中国において、天地・万物を支配する絶対的な存在は、天帝=天であるとされていました。



天帝=天は、キリスト教で言うヤハウェやイスラム教で言うアッラーに相当する、唯一無二の全知全能の存在です。



そして、天帝=天は、「天下(=天の下、すなわちこの人間世界全体)」の実際の支配を、徳のある人間に任せたといいます。



天帝=天から天命を下されて、この世界の統治を任された徳のある人間。それが天子=中国皇帝なのです。



そして、天帝=天が天命を下して、皇帝=天子に天下の統治を任せたのだというこの思想こそが「天命思想」と呼ばれるものです。






さて、当然のことながら、天子は天命を下されて終わりではありません。



天命を下されたある人物Aは天子=皇帝となって天下の統治を行っていくのですが、Aの死後は血縁関係で継承されるA王朝が天下の統治を行っていくこととなります。



A王朝の統治権は、神聖なる天帝=天から委任されたものであるので、その正当性も絶対的なものです。



そのために、世界の人間は誰もがA王朝に服従をしなければならないという理屈のもと、A王朝は徳のある政治を行っていきます。



しかし、残念ながらA王朝が将来永劫、徳のある政治を行うとは限りません。



そのうち、権力や欲におぼれて、責務怠慢や悪事を行ってしまう皇帝が現れるでしょう。



そのように、A王朝が徳を失って天下が乱れると判断されると、天帝はA王朝に見限りをつけて、また別の徳のある者Bを天子=皇帝として代わって天命を与えます。



そして、今度はBとBの子孫が代々皇帝=天子となって、また天帝に見限られるその日まで、B王朝として天下を統治していくのです。



中国では、このような理論のもと王朝が交代していくと考えられていました。